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(小説)

■ 上級者向け(小説)アルファベット順

“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが…

1970年代に神権に入ったオドランイェーツは希望と野心に満ちていた。時が経ち57歳になったイェーツは、ある出来事をきっかけに自尊心や目的意識を見つけることに苦労していた

望まれぬ子として生まれたマリアムは、母とふたりで粗末な小屋に暮らしていた。父は毎週娘を訪れるが、兄弟たちに逢わせることも経営する映画館に連れて行くこともしない。ある日、マリアムは父の屋敷を突然訪れ、その扉を叩いた。それが悲劇の始まりになるとは知らずに…

1990年代末のイギリスで提供者達の世話をする31歳の介護人であるキャシーは、提供者達の世話をしつつ自分の育ったヘールシャムにある施設で暮らした奇妙な少女時代や卒業後を回想し、自分達の秘密を紐解いていく。

「世界を変える方法」という宿題に、12歳のトレヴァーが思いついたアイディアは『ペイ・フォワード』。「ぼくが3人に何かいいことをする。彼らがお返しをしたいと言ったら、それを他の人に返してもらうんだ」彼の計算では434万6721人の人間が幸せになれるはずだった。この途方もない計画の成功の鍵は、たったひとつ―人を信じること。トレヴァーの願いが叶うとき、奇跡は物語を超えて現実の世界へと続く…

愛する夫と三人の子どもに恵まれ、高名な言語学者としてハーバード大学で教鞭をとる50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。ところがある日、すべての記憶を失う“若年性アルツハイマー病”と宣告される。しかもそれは、子どもたちに50%の確率で遺伝してしまう家族性だった

NYに住む女性編集者ケイティと詩人のマット。ふたりは心底愛し合っていたばずだった。なのに、マットはある夜突然ケイティに別れを告げた。涙に暮れる彼女のもとにやがて届いたのは、マットのかつての妻スザンヌが幼い息子にニコラスに宛てて綴った日記。そこに記されていたマットの秘密とは?そして彼がケイティと別れた本当の理由とは?

7歳の少年が憧れたのは、ヒトラー総統その人だった。少年はただ信じただけだった。目の前に立つ、その人を。そして、ただ認められることだけを夢みて少年は、変わりはじめた…。パリに生まれた少年ピエロがたどる、数奇な運命の物語。

月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家の違法行為を暴く記事を発表した。だが名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れた。そんな折り、大企業グループの前会長ヘンリックから依頼を受ける。およそ40年前、彼の一族が住む孤島で兄の孫娘ハリエットが失踪した事件を調査してほしいというのだ。解決すれば、大物実業家を破滅させる証拠を渡すという。ミカエルは受諾し、困難な調査を開始する。

わたしの名はエスペランサ。スペイン語で「希望」のこと。マンゴー通りのボロッちい家に住んでるけど、いつかこの街にさよならを言うんだ。成功を夢見て、愛を求めて生きる人びとの物語を、多感な少女の眼で鮮やかに映し出す。

同じ乳母の乳を飲み、一緒に育った召使の息子ハッサン。知恵と勇気にあふれ、頼りになる最良の友。しかし十二歳の冬の凧合戦の日、臆病者のわたしはハッサンを裏切り、友の人生を破壊した。取り返しのつかない仕打ちだった。だが二十六年を経て、一本の電話がわたしを償いの旅へと導く

裕福な貴婦人ポーシャへの恋に悩む友人のため、貿易商アントニオはユダヤ人高利貸しのシャイロックから借金をしてしまう。担保は自身の肉1ポンド。商船が難破し全財産を失ったアントニオに、シャイロックはあくまでも証文どおりでの返済を迫るのだが…

20世紀初頭、大英帝国の繁栄が絶頂を極め、機械文明の将来がすべての人々の目にバラ色に映っていた時代、考古学者のローレンス・ストラトフォードはエジプトでラムセス2世のミイラを発見する。墓誌には、ラムセスが不死であると記されていた。イギリスに運ばれたミイラは蘇って魅力的な男になり、ローレンスの娘ジュリーと愛し合うが…

暗黒の神と言っていいほどの力を持つヴァンパイア・レスタト。人間だった頃が悲しいまでに懐かしいと思うようになったある日、ラグラン・ジェームズという男から、何日か肉体を交換しようと持ちかけられる。再び人間に戻れるという魅力に抵抗できなくなったレスタトは、仲間の反対を無視してジェームズの提案を受け入れるが…

ジャック・ロンドンの短編集。この短編小説は主人公の生と死の戦いを描写しています。また、物語のもう1つのテーマは、動物の本能と対照的な人間の判断力です。

米国の作家であるハーパー・リーが1960年に出版した小説で、「アメリカ南部」のアラバマ州で起きた黒人の白人女性への暴行容疑に対しての裁判で、まわりの白人陪審員の偏見と人種差別を描いている。