Books - For Intermediates
(大人向け小説)

■ 中級者向け(大人向け小説)アルファベット順

飲んだくれの農場主ジョーンズを追い出した動物たちは、すべての動物は平等という理想を実現した「動物農場」を設立した。守るべき戒律を定め、動物主義の実践に励んだ。農場は共和国となり、知力に優れたブタが大統領に選ばれたが、指導者であるブタは手に入れた特権を徐々に拡大していき…

マンハッタンでひとり暮らしをする24歳の新聞記者スザンナが心身に変調を来したのは、ある朝突然のことだった。最初は虫に噛まれたものと高をくくっていたところ、徐々に左腕がしびれ、それが左半身にひろがっていった。同時に、仕事への意欲を失い、部屋の片付けさえできなくなる。幻視や幻聴を体験したすえ、口から泡を吹き、全身を痙攣させる激しい発作を起こすまでになるが原因は分からない…人格を奪われ、正気と狂気の境界線を行き来した日々を、患者本人が聞き取り調査や医療記録、家族の日誌などから生き生きと再現して全米に衝撃を与えた医療ノンフィクション。

Rising Strong / Daring Greatly / The Gifts of Imperfectionのベストセラー作家が、コミュニティ・組織・文化における真の帰属意識の育成について、私たちが知っていると考えるすべてに挑戦する新しい本。

63歳のブリット=マリーはとてつもないきれい好き。長年にわたり自宅を完璧に磨き上げていたが、このたび浮気した夫を置いて家を出た。数十年ぶりに見つけた外での仕事は、さびれた田舎町にある閉鎖予定のユースセンターの管理人。持ち前の頑固さで住民たちとぶつかりつつも、ブリット=マリーはなぜか子供たちにサッカーチームのコーチになるよう頼まれて…

経理部で働くエレノア・オリファントはもうすぐ30歳。彼女の毎日は同じような服を着て同じようなものを食べ、5時半に職場を出て家路につく、その繰り返しだ。空気が読めず周囲に疎まれながらも、部屋の観葉植物を話し相手にひとりの生活を満喫していたが、ある日会社のパソコンが故障したことから人生が徐々に変わり始め…

世界中の聴衆から絶え間ない拍手喝采を受けたピアニストのリチャードがALSを発症。病気の進行と、離婚した奥さんや家族との関係が描かれています。

もし、二度と会えないはずのあの人と、一日だけ過ごすことができたら…
大リーガーとしての命は短く、しがないセールスマンとなった中年男は、家族にも見離され、生きる意味を見失っていた。自殺を図って朦朧とした彼の目の前に現れたのは、決して会うはずのない人だった…

自閉症の息子アンソニーとの生活に慣れてきた矢先、彼は3歳でこの世を去ってしまう。息子の死に悲しむ母オリビアは夫から離れ、別荘での生活を始める中で、息子との死に向き合っていく…

「パンパンパン」小学校に、銃声と叫び声が鳴り響く。死者十九名。あの日から、全てが変わった。ザックの兄・アンディは「じゅうげき犯」に殺された。母は毎晩のおやすみの歌を歌ってくれないし、父も様子がおかしい。ひとりになったザックは、アンディのクロゼットを自分の秘密基地にする。アメリカで多発する銃乱射事件をいとけない六歳の子供の視点から描く、人間の悲しみと優しさ、家族の絆の物語。

今日はジャックの5歳の誕生日。ジャックはママと部屋に住んでいます。鍵付きのドアに天窓のある部屋。テレビを見るのが大好きで、アニメの主人公が友だちです。でもジャックは知っています。テレビに映るモノはホントのことではないことを。誘拐され、監禁された少女に、子供ができてしまったら…
極限状況を生き抜こうとする人間の勇気と気高さを描いた一冊です。

愛する夫と三人の子どもに恵まれ、高名な言語学者としてハーバード大学で教鞭をとる50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。ところがある日、すべての記憶を失う“若年性アルツハイマー病”と宣告される。しかもそれは、子どもたちに50%の確率で遺伝してしまう家族性だった…

アンダルシアで羊飼いをしていた少年サンチャゴは同じ夢を二度も見た。一人の子供にエジプトのピラミッドまで連れて行かれ、そこに宝物が隠されていると告げられる夢を。少年は羊を売り、彼を待つ宝物が眠るピラミッドを目指して、旅に出る。夢をあきらめずに生きていくことの大切さを伝えて、世界中の人々に、勇気と感動を与えてきた名著。

戦時中のドイツを少年の視点でつづった物語です。9 歳のBrunoは軍人の父親、母親、そして12歳の姉のGretelとベルリンで使用人を抱える豪邸に住んでいる。The Furyと呼ばれる人物を家に招いた翌日、突然父親の仕事の都合で見知らぬ田舎へと引っ越すことになる。部屋の窓から見えるのは高く貼りめぐらされた有刺鉄線、そしてその向こう側の家並みとストライプのパジャマを着た人々の姿のみ。何もすることがなく退屈な日々を送るBrunoは家の周辺を探検することを決意する。そこで出会ったのは、Shmuelというフェンスの向こう側に住む、ポーランドからやってきた少年と仲良くなり、ベルリンへ戻ることが決まったことをきっかけに、BrunoはShmuelの父親捜しを手伝うことを理由に、フェンスの向こう側の世界へ足を踏み入れる。

ある金曜日の朝、ミシガン湖畔の小さな町・コールドウォーターで次々と電話が鳴りだした。その電話は、病気で亡くなった母親や姉、戦地で散っていった息子たちがかけてくる"天国からの電話"だった…

夫と離婚し、酒浸りの日々を送るレイチェル。彼女は通勤電車の窓から、一組の幸せそうな夫婦を見つけ、昔の自分の姿と重ね合わせていた。その夫婦の家は、かつての自宅に近接しており、元夫は当時の家で新しい妻子と暮らしているのだった。

物語の舞台となる「コミュニティー」は犯罪、飢餓、悩み等のないユートピアのようである反面、規則が多く、人々が強い感情を表すことのない奇妙な社会である。一見平和な管理社会の恐ろしさ、異常さが読者と主人公のジョーナスの目に段々と露になる。

やせこけた老人。その名はサンチャゴ。しかし海の男である彼には不屈の闘志があった。ひとり小舟で沖に出て1週間、ついに遭遇した巨大なかじきまぐろ。網を繰り続け、大魚と格闘する日が続く。殺すか殺されるか。だが、いつしか彼の心には大魚への熱い友情が生まれていた。アメリカの文豪、ヘミングウェイが、大自然の中で生き抜く男の勇敢さとロマンを描き上げた名作。

一人の男が困難に直面しながら自分のビジネスを立ち上げる感動的なストーリー。新たな収益源を見つけることから、従業員のコミットメントと顧客の忠誠心を確保することまで、起業家がビジネスを立ち上げる際に直面する典型的な問題の多くに、パワフルで魅力的な語り口で立ち向かっていきます。

僕は跳びはねている時、気持ちは空に向かっています。空に吸い込まれてしまいたい思いが、僕の心を揺さぶるのです―。人との会話が困難で、気持ちを伝えることができない自閉症者の心の声を、著者が13歳の時に記した一冊。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。そのなかを父と子は、南への道をたどる。掠奪や殺人をためらわない人間たちの手から逃れ、わずかに残った食物を探し、お互いのみを生きるよすがとして―。世界は本当に終わってしまったのか?現代文学の巨匠が、荒れ果てた大陸を漂流する父子の旅路を描きあげた渾身の長篇。

わずか38歳でアルツハイマー病の初期段階になったアンナ・フォースター。彼女にとって最善だと考えた家族はアンナを生活支援施設であるロザリンド・ハウスに連れて行く。そこでのルークとの出会い…

「拝啓、中国首相殿。私は主人を殺しました。なぜなら…」。究極の格差社会インドから中国首相に送られる殺人の告白。グローバリズムの闇を切り裂き、人間の欲望と悲しみを暴く傑作長篇。

学校から帰宅したクレイ・ジェンセンは、玄関の外に自分の名前が書かれた謎の箱を見つける。その中には、同級生であり片思い中のハンナ・ベイカーが録音したカセットテープの数々が入っていた。しかし、彼女は2週間前に自殺していた。最初のテープでハンナは、彼女が自殺したのには13の理由があると説明している。テープを聞けば、クレイはどうやってリストに入ったのかを知ることになるだろう。そして彼が聞くことは彼の人生を永遠に変えてしまうだろう。

それは大学卒業後、16年ぶりの再会だった。難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていたモリー先生は、「あと4ヵ月か5ヵ月の命かな」と言った。しかし先生は嘆くどころか、人に助けられることを「楽しもう」としていた。「ミッチ、この病気のおかげで教えられていることは何か、教えてやろうか」ふたりだけの火曜日の授業が始まった。小さなハイビスカスのピンクの花のそばで。愛、社会、家族、老い、許し、そして死について。あなたには、本当の先生と呼べる人がいますか。

アメリカ西部を縦断するする遊歩道"パシフィック・クレスト・トレイル"。どん底だった26歳のシェリルを癒したのは、トレイルの厳しくも優しい自然と1600キロの道のりだった。セックス、ドラッグ、不倫、中絶、最愛の母の死、離婚、父の暴力、多くの重荷を背負った彼女は、自身の再生を賭けて過酷な大自然の中へと一歩を踏み出した。